「もしお米一粒一粒に鳴き声があったらどうだろうか?」

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2014年06月06日 20:24

「もしお米一粒一粒に鳴き声があったらどうだろうか?」
牛山精肉店さんと食事をしている時に挙がった話題が今でも頭から離れない。

私の家の中心はアイランドキッチン。
休みの日は家族全員でご飯を作り、食べる。
「食」は生きることそのもので、それを家族で共有したい。
私の夢で、家づくりのキーコンセプトだった。
まだ片手で数えるほどしか実現できてないけど…。

岳南食肉センターが今年の3月で閉鎖され、
静岡県東部から屠畜場が消えてしまった。
ブランド肉をいくつも抱えるこの地域がこれでいいのか?
という疑問をもつが、
これはこの地域だけで生まれる疑問ではなく、
全国各地で生まれている。

以前にディレッタントカフェで開かれた
太彦水産主催のさかなまつりで魚をはじめてさばいて以来、
マイ出刃包丁を持つぐらい積極的に魚をさばくようになった。
休みの日に娘たちを横に立たせて魚をさばいてみせる。
娘たちが「お父さん、美味しそうだね。」と笑って自分の手元を見つめてくれる。
「魚さんにありがとうだね。」
「そうだね。お父さん。」

岳南食肉センターがなくなり、
私の知っている2人の食肉職人に元気が無い。
2人とも私に肉の素晴らしさを言葉で舌で教えて下さった。
2人とも父と同じぐらいの年で、両腕の筋肉がいつも張っている。
2人のさばいた肉を頂くたびに、職人の誇りをしっかり感じる。
2人に今週お会いする機会があったが、少し姿が寂しげに感じるのは、
私が勝手にセンチメンタルに感じてしまっているのだろうか。

”いのちを食べて いのちは生きる”
現代社会では、向き合わなくても生きていける。
私は妻と一緒にこの映画を通して「いのち」と向き合いたいと思う。
娘たちとキッチンを囲うためにも。

ご興味をお持ちの方は、当日券がありますので、
是非、大岡信ことば館へ足をお運びください。
上映前に、牛山精肉店の店主下山さんが少しお話し下さるそうです。
どんなメッセージをくださるのでしょうか。
非常に楽しみです。

「ある精肉店のはなし」 ”いのちを食べて いのちは生きる”
http://www.seinikuten-eiga.com/映画紹介/
2014年6月7日(土)開場18:30~
会場:大岡信ことば館2F
一般:1200円
当日券あります。



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